
意外とバカにならないエアコンの電気代。
暑さが厳しくなる夏の時期や寒さが厳しくなる冬の時期は特にエアコンの電気代が高くなってしまいがちです。
実際、電気代の請求書を見て、「え!?今月こんなに高いの…?」と頭を抱えている方も少なくないのではないでしょうか?
そこでこの記事では、エアコンの電気代を少しでも安くしたいと考えている方のためにエアコンの節約術について紹介していきます。
一般的な家庭の平均的な電気代について紹介しつつ、今日からできるエアコンの電気代の節約術について紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
一般的な2人以上の世帯の電気代はいくら?
月 | 電気代 |
---|---|
1月 | 12,926円 |
2月 | 14,333円 |
3月 | 13,526円 |
4月 | 11,720円 |
5月 | 11,115円 |
6月 | 8,824円 |
7月 | 8,307円 |
8月 | 9,636円 |
9月 | 10,808円 |
10月 | 9,890円 |
11月 | 9,070円 |
12月 | 9,750円 |
年間平均 | 10,825円 |
こちらの表は、総務省の統計局がおこなった調査を元に、2019年の一般家庭の平均的な電気代を算出したものです。
2人以上の世帯の平均的な電気代のデータで月によって多少差はあるものの、年間を通しての平均的な電気代は10,825円となっています。
もちろんこの数字の中にはエアコンの電気代も入っているので、ご家庭の電気代がこの平均値を大幅に超えてしまっている場合は、エアコン代の節約を真剣に考えていく必要があると言えそうですね。
参考:総務省統計局家計調査
夏場の電気代の平均は9,583円!
月 | 電気代 |
---|---|
7月 | 12,926円 |
8月 | 14,333円 |
9月 | 8,307円 |
夏場の平均 | 9,636円 |
最近は夏場の暑さが厳しくなってきているということもあって、夏の時期にはエアコンをフル稼働しているというお宅も多いのではないでしょうか?
先ほどの統計局のデータを元に7月〜9月の電気代の平均を算出すると、夏場の電気代の平均は9,583円となることがわかりました。
もちろんこの中にはエアコン以外の電化製品に対する電気代も含まれています。
しかし、経済産業省の資源エネルギー庁によると、夏場の電気代の約58%をエアコン代が占めているという驚きのデータも。
いくらエアコンの性能が上がり省エネ化が進んでいるとはいえ、夏場の電気代の半分以上を占めているわけですから、真剣にエアコンにかかる電気代の節約を意識するべきだと言えそうですね。
冬場の電気代の平均は12,633円!
月 | 電気代 |
---|---|
12月 | 9,750円 |
1月 | 12,926円 |
2月 | 14,333円 |
冬場の平均 | 12,633円 |
「エアコンにかかる電気代を節約したい!」と思ったときにより強く意識するべきなのが冬場の電気代について。
先ほどの統計局のデータを元に12月〜2月の電気代の平均値を算出すると12,633円になりますが、これは夏場の電気代の約1,3倍にあたる数字です。
夏場の電気代よりも冬場の電気代の方が3,000円以上高くなってしまっていることがわかります。
エアコンは最も省エネ効果に優れている暖房器具なので暖房器具としてエアコンを活用しているご家庭は多いかと思います。
ただ、冬場は夏場に比べて外気との気温差が大きくなってしまうので、その分エアコンの電気代が高くなってしまう傾向にあります。
ですので、エアコンの電気代を節約したいと思った場合は、冬場の節約に特に力を入れる必要があると言えそうです。
参考:家電使いをマスターして、賢く冬の節電生活|資源エネルギー庁
我が家の2020年8月の電気代は25,003円でした…!
我が家は私と妻、そして2歳になる息子の3人世帯。
そんな我が家の先月の電気代は、なんと25,003円!
エアコン2台をフル稼働しているので高くなるのは覚悟していましたが、まさかここまで高くなるとは…。
とはいえ、暑さの厳しい沖縄ではエアコンをつけないという選択肢はありません。
そこで、エアコンの電気代をできるだけ安く抑えるために、エアコンの節約方法について徹底的にリサーチしてみることにしました。
夏場の冷房と冬場の暖房の電気代を安くするために知っておきたいエアコンの節約術10選!
節約方法 | 節約できる金額の目安 | おすすめ度 |
---|---|---|
冷房の温度を28度にする | 820円 | ![]() |
暖房の温度を20度にする | 1,430円 | ![]() |
エアコンは必要なときにだけつける | 510〜1,100円 | ![]() |
カーテンで冷気や暖気を逃さないようにする | ー | ![]() |
扇風機やサーキュレーターで空気を循環させる | ー | ![]() |
室外機の周辺にものをおかないようにする | ー | ![]() |
フィルターの掃除をこまめにおこなう | 860円 | ![]() |
エアコン内部の本格的な掃除をおこなう | ー | ![]() |
古いエアコンは買い替えを検討する | 1,400円 | ![]() |
電力会社の見直しを検討する | ー | ![]() |
とうとう20,000円を超えてしまった我が家の電気代。
「このままではマズい…。」と思い、エアコンの節約方法についていろいろとリサーチした結果、さまざまな方法でエアコンの電気代を節約できることがわかりました。
そこでここからは、夏場の冷房と冬場の暖房の電気代を安くするために知っておくべきエアコンの節約術について解説していきます!
1. 【年間820円の節約!】エアコンの電気代を節約したいなら夏場の冷房の温度は28度に設定する!
あなたのお宅では、冷房の温度を何度に設定していますか?
エアコンの電気代を少しでも節約したいのであれば、過度に冷やしすぎないということが大切です。
資源エネルギー庁では、エアコンの設定温度を28度にすることを推奨しています。
例えば普段27度でエアコンを稼働させていた場合、28度に設定するだけで年間820円の節約になります。
1度設定温度を上げただけでこれだけ変わるわけですから、普段の設定温度が低ければ低いほど節約できることになりますよね?
また、エアコンの稼働時間や省エネ性能によってはさらに節約できる可能性もあります。
「28度だと全然冷えないんじゃ…。」と考えてしまう方も少なくないかもしれませんが、サーキュレーターやカーテンを活用すれば充分に住宅内を冷やすことは可能ですので、ぜひ意識してみてください。
2. 【年間1,430円の節約!】エアコンの電気代を節約したいなら冬場の暖房の温度は20度に設定する!
先ほども紹介したとおり、エアコンの電気代は冷房として使用したときよりも暖房として使用したときの方が高くなってしまいがちです。
ですので、暖房を使用するときも設定温度を意識することで電気代の節約につなげることができます。
資源エネルギー庁が推奨している暖房の設定温度は20度です。
暖房の設定温度を21度から20度にした場合、年間で1,430円節約することができます。
もちろん省エネ性能に優れているエアコンを使用すればさらに節約することも可能です。
3. 【年間510〜1,100円の節約!】冷房と暖房は必要なときにだけつける!
冷房や暖房が必要かどうか微妙なときでもつけてしまっていたりしませんか?
我が家もそうなんですが、「今日はエアコンをつけなくてもいけるかな…。」っていうときでもついついつけてしまうんですよね。
でも、エアコン代を少しでも節約したいと考えているのであれば、冷房や暖房は本当に必要なときにだけつけるべきです。
冷房や暖房が必要ないときにはつけないようにすることが大切ですし、扇風機などエアコン以外の方法で対応できるのであればそういった方法を積極的に活用するべきです。
資源エネルギー庁のデータによると、冷房をつける時間を1日1時間減らすだけで年間510円の節約につながりますし、暖房をつける時間を1日1時間減らすようにすると年間1,100円の節約につながります。
この場合も、エアコンの省エネ性能や設定温度によってさらに節約できる可能性があるので、「冷房や暖房は必要なときにだけつけるようにする」というのは常に意識しておくべきだと言えるでしょう。
ただ、夏場は熱中症の危険性があるので、無理に節約しようとするのは避けましょう。
4. カーテンなどでエアコンの冷気や暖気が外に逃げてしまわないようにする!
エアコンの電気代を節約したいのであれば、冷気や暖気の出入りについても意識することが大切です。
住宅には空気を循環させるために窓がついていますが、窓をそのままの状態にしているとせっかくの冷気や暖気が住宅の外に出ていってしまいます。
また、外部からの冷気や暖気も入りやすくなってしまうので、住宅内を効率的に冷やしたり暖めたりすることができません。
夏場はカーテンをつけておかないと太陽の光が部屋に入ってきて暑さが増してしまうこともあります。
ですので、住宅の窓にはカーテンやブラインド、ロールスクリーンなどを設置し、エアコンを稼働させているときにはしっかりと閉めるようにしてください。
そうすることで、住宅内の冷気や暖気が住宅の外に出ていってしまうのを防ぐことができまるようになりますし、外の冷気や暖気が住宅内に入ってくるのを防げるようになりますよ。
5. 扇風機やサーキュレーターで空気を循環させる!
エアコンから出た冷気や暖気は1ヶ所に滞留してしまいがちです。
エアコンから出た冷気は部屋の下の方に滞留してしまいますし、逆に暖気は部屋の上の方に滞留してしまいます。
冷気や暖気が滞留すると涼しさや暖かさを感じにくくなってしまいますし、身体の一部分のみが冷やされたり暖められたりしてしまうため体調不良を引き起こす原因になることも。
ですので、扇風機やサーキュレーターを活用し、部屋の中の冷気や暖気を循環させるようにしてください。
冷気を循環させ部屋全体にいきわたらせることでより涼しさを感じやすくなりますし、暖気を循環させて足元にいきわたらせることで、足元が温められ、暖かさを感じやすくなります。
扇風機やサーキュレーターの活用はエアコンの節約術の中でも定番中の定番と言えますし、非常に効率的に住宅の中を冷やしたり暖めたりできるので、積極的に活用するようにしてくださいね。
6. 室外機のまわりにものを置かないようにする!
エアコンの電気代を節約したいと考えている方のほとんどが室内にあるエアコンの室内機にのみ注目する傾向にありますが、エアコンの電気代を節約したいのであれば、室外機の状態にも目を向けるべきです。
エアコンの室外機は、熱を外に放出し、熱を放出することで冷たくなった冷媒ガスを室内機に送るという非常に重要な役割をになっています。
室外機がこの役割をしっかりと果たすためには「風通しの良さ」が必須になるため、室外機正面の吹き出し口や側面にある吸い込み口が障害物によって塞がれてしまっていると、一気に性能がダウンしてしまいます。
性能がダウンしてしまうと当然エアコンの効きが悪くなってしまうので、設定温度を強めてしまい、それが電気代の上昇につながってしまうことも…。
ですので、一度室外機の周りを確認し、障害物によって吹き出し口や吸い込み口がふさがれてしまっている場合は障害物を取り除いてあげるようにしましょう。
7. 【年間860円の節約!】フィルターの掃除をこまめにおこなう!
エアコンが汚れてしまっていると、どうしても冷房や暖房の効きが悪くなってしまいがちです。
エアコン内部の本格的な掃除は専門の業者に依頼する必要がありますが、フィルターの掃除は専門家でなくてもおこなえます。
資源エネルギー庁は、フィルター掃除をおこなわずに目詰まりしてしまっているエアコンとこまめにフィルター掃除をおこなっているエアコンを比較した場合、年間の電気代に860円の差が出るとしています。
同じ設定温度で同じ時間運転した場合であってもこれだけ差が出てしまうので、フィルター掃除は2週間に1度を目安にしてできるだけおこなうべきだと言えます。
8. エアコン内部の本格的な掃除をおこなう!
自分でできるエアコンのお手入れはフィルターの掃除くらいですが、専門の業者に依頼すればエアコン内部の本格的な掃除も依頼できます。
ゴミやホコリなどが溜まってしまっているのはフィルターだけではありません。
むしろ、フィルターより奥のエアコン内部にこそそういったゴミやホコリは蓄積してしまっているものです。
こういったエアコン内部のゴミやホコリを取り除いてあげることで、エアコンの稼働効率を向上させることができます。
私自身知り合いの専門業者にエアコン内部の掃除をお願いしたことがありますが、同じ設定温度でも明らかに掃除した後の方が冷えるようになりましたよ。
また、思わず引いてしまうぐらい汚れていたので、小さなお子さんのいるご家庭であれば一度掃除を依頼されることをおすすめします。
9. 【年間1,400円の節約!】古いエアコンは買い替えを検討する!
製造年 | 年間の消費電力 | 1kwhあたりの料金 | 年間の電気代 |
---|---|---|---|
2009年製エアコン | 849kwh | 30円 | 25,470円 |
2019年製エアコン | 801kwh | 24,030円 |
資源エネルギー庁のデータによると、エアコンの平均的な使用年数は13.6年となっています。
実際10年以上同じエアコンを使い続けているというお宅も少なくないかと思いますが、10年以上前と最新のエアコンとでは省エネに関する性能が全然違うため、年間の電気代にも差が出てきてしまいます。
一般社団法人日本冷凍空調工業会のデータを元に1kWhあたり30円で計算すると、年間で1,400円近く節約できる計算になります。
この数値は、今お使いのエアコンの省エネ性能や買い換えるエアコンの省エネ性能、エアコンの設定温度や使い方によって異なってくるため、もっと節約できる場合も。
問題なく稼働している場合のであればわざわざ買い換える必要はありませんが、どこかしらに不便さを感じているのであれば買い替えも検討してみていはいかがでしょうか?
10. 電力会社の見直しを検討する!
ご存じの方もいるかと思いますが、2016年4月から電力自由化が始まっています。
それにともなって電力会社の数も10社から450社にまで増加していますが、電力会社を見直すことによって電気代そのものを安くすることが可能です。
今よりも電気代が安くなるかどうかは乗り換える電力会社や料金プランによって異なりますが、しっかりと比較しつつ選ぶことで電気代の節約につなげることができます。
ですので、電気会社の見直しを検討し、エアコンの電気代だけでなく、電気代そのものを安く抑えるということも検討してみてはいかがでしょうか?
エアコンの節約に関するQ&A!
エアコンの電気代はつけっぱなしの方が節約できるって本当ですか?
よく言われる「エアコンの電気代はつけっぱなしの方が節約できる」という説ですが、つけっぱなしにしておいた方がいいかどうかはケースバイケースです。
エアコンは、冷房にしても暖房にしても、つけた直後が一番電気を多く消費します。
これは、室内の温度を設定温度になるべく早く近づけようとするためです。
ですので、ちょっと外出したり、ちょっと部屋を離れる程度であれば、つけっぱなしでいる方が節約できると言えるでしょう。
とはいえ、数時間部屋を離れるのであれば、やはりエアコンは消しておくべきだと言えます。
エアコンの電気代を節約するのに最適な風量は?
エアコンの電気代を節約したいのであれば、風量は「自動」がおすすめです。
エアコンの風量を自動にした場合、設定温度になるまでは少し強めの風量で運転し、設定温度になったタイミングで風量を弱めるなど、最適なタイミングで風量を調整してくれます。
節約を意識するあまり風量を「弱」や「微風」にしてしまうと、いつまで経っても設定温度にならず逆に電気代が高くなってしまう可能性があるので、風量は「自動」に設定しておくようにしてください。
エアコンの電気代の節約には冷房よりも除湿が向いてるって本当?
エアコンの除湿(ドライ)機能は、部屋の湿度を下げるのがメインの機能ですが、実は除湿には、弱冷房除湿と再熱除湿という2種類の除湿があります。
弱冷房除湿は、部屋の湿度を下げつつ、乾いた冷たい空気を送り出すタイプの除湿です。
そのため、部屋の湿度とともに温度も下がります。
一方、再熱除湿は、湿度を下げはするものの、温度が下がることはありません。
これは、湿度を下げるために冷やした空気を再度温めてから部屋に送り出すためです。
エアコンの電気代については、弱冷房除湿<冷房<再熱除湿の順に高くなります。
そのため、確かに電気代の観点から見ると、たしかに冷房よりも弱冷房除湿の方がお得だと言えます。
ただし、除湿はそこまで部屋を冷やせるタイプのものではないので、しっかりと部屋を冷やしたいのであれば冷房を選ぶべきです。
部屋をどれだけ冷やしたいかに合わせて選ぶようにするといいでしょう。
エアコンの電気代の節約方法に関するまとめ
- 2人以上の世帯の平均的な電気代は10,825円
- 夏場の電気代の平均は9,583円で、冬場の電気代の平均は12,633円
- エアコンの設定温度は冷房なら28度、暖房なら20度に
- エアコンは必要なときだけつける
- 窓にはカーテンやブラインドなどを設置して冷気や暖気の出入りを防ぐ
- 扇風機やサーキュレーターで空気を循環させる
- フィルターの掃除を2週間に1度おこなう
- エアコン内部の本格的な掃除をおこなう
- 室外機のまわりにものをおかない
- 古いエアコンは買い替えを検討する
- 電力会社の見直しを検討する
エアコンの電気代を節約するための節約術にはさまざまな方法があります。
それぞれの方法で節約できる電気代はたかが知れているかもしれませんが、すべておこなえば結構な金額になりますし、長い目で見た場合もかなりの金額になります。
中には気軽におこなうのが難しいものもありますが、ほとんどが今日から取り組める節約方法ばかりなので、ぜひ意識して取り組むようにされてみてはいかがでしょうか?