
クレジットカードは現金を使わずに決済ができ、とても便利なものです。
ですが現金でやり取りをするわけではないので、もし返金が発生する場合はどのような仕組みになっているのでしょうか?
クレカで買い物したものを返品する、などは誰でもありそうなケースですよね。
そこで今回はクレジットカードの返金はいつどのようにされるのか、万一不正利用された場合もちゃんと返金されるのか、などを解説します!
Contents
クレジットカードの返金を3つのケースで解説!
ケース ↓タッチで各解説へ | 内容 |
---|---|
①返品・キャンセルによる返金 | 購入した商品の返品やキャンセルが起こった場合のクレジットカード返金の仕組みについて解説します。 |
②2重引き落としによる返金 | まれに起こる2重引き落としなど、決済処理のミスがあった場合のクレジットカード返金の仕組みを解説します。 |
③不正利用・詐欺による返金 | 不正利用・詐欺などに巻き込まれた場合のクレジットカード返金の仕組みを解説します。 |
クレジットカードで支払った商品・サービスでも、現金と同じくちゃんと返金処理はされます!
ただし直接現金のやり取りをしているわけではないので、返金処理も当然ながら現金とは違ったものに。
また上にあげたように、
- 返品・キャンセルが起こったのか
- 2重引き落としなど処理ミスが起こったのか
- 不正利用・詐欺など犯罪に巻き込まれたのか
によって返金処理も違うものになっていきます。
今回は3つのケースに分けて、それぞれの返金処理について解説するので参考にしてくださいね!
【ケース①】返品・キャンセルによって発生するクレジットカードの返金の仕組みを解説!
ここでは商品(サービス)の返品・キャンセルが起こった場合の返金について解説します。
上に4つの返金の際のポイント・流れについてあげたので、順番に見ていきましょう!
返金処理を行うのはカード会社と店舗
商品(サービス)の返品・キャンセルによるクレジットカードの返金は、基本的にお店とカード会社が行います。
カード決済したお店が決済取り消し処理をして初めて返金が行われるため、購入者は直接お金のやり取りをするわけではありません。
購入者がすることはお店に返品・キャンセル依頼です。返金の流れとしては、
- 購入者が商品(サービス)の返品・キャンセルを依頼する
- お店がカード決済の取り消しをカード会社に依頼する
- カード会社が決済の取り消し・返金をする
とこんな感じで、それぞれの処理が行われていきます。
お店とカード会社の間で返金処理が発生するので、私たち購入者がいきなりカード会社に返金依頼をしても受け付けてもらうことはできません。
現金ではなくクレジットカード上の処理により口座に返金される
クレジットカードにおける返金は、現金でお金が返ってくるわけではありません。
クレジットカード上の処理として引き落とし口座に必要に応じて返金されます。
返金処理が発生する場合、
締め日に間に合った? | 次回の引き落とし額は? | 返金処理 |
---|---|---|
間に合った (引き落としされない) | ー | 支払い自体が発生しない |
間に合わなかった (一旦引き落としされる) | 返金 > 引き落とし額 | 差額を引き落とし口座に振り込み |
引き落とし額 > 返金 | 引き落とし額から返金額を差し引く |
とこんな感じで、締め日(1ヶ月の利用額を集計する日)を過ぎているかどうかで、返金処理が変わるのでちょっとややこしいです。
締め日前に返金処理ができたら引き落としも発生しませんが、処理が締め日を過ぎている場合は一旦引き落としされます。
一旦引き落としが発生した返金については混乱するかもしれませんが、例をあげておくと、
- 次回の引き落とし額が10,000円の場合
⇒返金額>引き落とし額なので差額の20,000円を引き落とし口座に返金する - 次回の引き落とし額が50,000円の場合
とこんな感じで、返金する月の引き落とし額に応じて差し引きして処理をするということですね。
クレジットカードの返金は1ヶ月以上掛かることが多い
クレジットカードの返金が発生する場合、一旦引き落としされた分は返金まで1ヶ月以上掛かると考えたほうがいいでしょう。
クレジットカードを利用する際、カード会社は以下のような処理で取引を1ヶ月に1回でまとめているためです。
- 締め日:直近1ヶ月のカード総利用額を集計して請求額を決める日
- 支払日(引き落とし日):締め日に集計した請求額を引き落とし口座から引き落とす日
そのため上の項目でも触れましたが、引き落とし額から差し引きする以上どうしてもタイムラグが発生するということですね。
特に時間が掛かりやすいのは通販(ネットショッピング)の場合で、商品を送り返す手間もあるので処理に時間が掛かります。
※クレジットカードの締め日・支払日に関しては以下の記事でもご紹介しています。

場合によっては返金の際に手数料が掛かるかもしれない

クレジットカードの返金は、一般的には手数料が掛かることはありません。
ただし返品・キャンセルには手数料が掛かることを明言されている商品・サービスの場合は手数料が引かれて返金されることもあります。
例をあげると、
- 購入者都合での返品・キャンセル:返送料は自己負担
- 電車・バスなどのチケットをキャンセル:発券キャンセル料は自己負担
とこういった場合は手数料が掛かって全額返金とはなりません。
【ケース②】2重引き落としなど決済処理のミスがあった場合のクレジットカード返金の仕組みを解説
次に2重引き落としなど決済処理にミスがあった場合などの返金についてご紹介します。
上に2つのポイントをあげたので、順番に見ていきましょう!
2重引き落としに気づいたらすぐにカード会社に連絡する
2重引き落としに気づいた場合、お店ではなくカード会社にすぐに連絡しましょう。
返品・キャンセルの際はお店に連絡しますが、2重引き落としの場合はカード会社が調査をするのでお店に連絡しても解決しません。
大切なのは、2重引き落としにできるだけ早く気づくことです!
たとえ引き落としされた後でも、2重引き落としが事実ならちゃんと返金処理をしてもらえます。
ですがさすがに数ヶ月~数年といった長期間放置したあとに2重引き落としを訴え出ても返金を認められない可能性は高いです。
現金ではなくクレジットカード上の処理により口座に返金される
締め日に間に合った? | 次回の引き落とし額は? | 返金処理 |
---|---|---|
間に合った (引き落としされない) | ー | 支払い自体が発生しない |
間に合わなかった (一旦引き落としされた) | 返金 > 引き落とし額 | 差額を引き落とし口座に振り込み |
引き落とし額 > 返金 | 引き落とし額から返金額を差し引く |
返品・キャンセルによる返金の項目でもご紹介しましたが、返金処理は現金ではなくクレジットカード上の処理として返金されます。
上のような感じで引き落としが発生しない場合、一旦引き落とされた場合どちらもちゃんと返金されるので安心してください。
【ケース③】不正利用・詐欺などトラブルの際のクレジットカード返金の仕組みを解説!
3つ目のケースが、不正利用・詐欺などの犯罪に巻き込まれた場合の返金についてです。
できれば遭遇したくないですが、クレジットカードを使う以上は常にリスクをともなうので対処法を知っておきたいですね。
上に4つのポイントをあげたので順番に見ていきましょう!
不正利用・詐欺に気づいたらすぐにカード会社に連絡してカードを停止する…必ず60日以内に!
不正利用・詐欺に気づいた場合、すぐにカード会社に連絡してクレジットカードを停止してもらいましょう!
カード会社に連絡した時点で、カード会社は補償の対象になるかどうかの調査をします。
クレジットカードの利用に問題がなかった場合はちゃんと返金補償されるので安心してください。
ただし不正利用・詐欺に遭った場合の補償を受ける場合はとにかく素早くカード会社に届け出ることが必須です!多くのカード会社は、
といったような利用規約が入っているはずです。
毎月きちんとカード利用明細を確認していれば60日以内に気づくことができるので、利用明細の確認は怠らないようにしましょう。
警察への不正利用・詐欺の被害届を提出する
カード会社へ不正利用・詐欺の連絡をすると、多くの場合は警察への被害届を提出するように求められます。
被害届を出した際に受付番号が発行されるので、この受付番号をカード会社へ申請する必要があるためです。
だいたいのカード会社では被害届を出さないと補償の話が先に進まないので、面倒くさがらずに被害届はきちんと出しましょう。
現金ではなくクレジットカード上の処理により口座に返金される
締め日に間に合った? | 次回の引き落とし額は? | 返金処理 |
---|---|---|
間に合った (引き落としされない) | ー | 支払い自体が発生しない |
間に合わなかった (一旦引き落としされた) | 返金 > 引き落とし額 | 差額を引き落とし口座に振り込み |
引き落とし額 > 返金 | 引き落とし額から返金額を差し引く |
返品・キャンセルによる返金の項目でもご紹介しましたが、返金処理は返品・2重引き落としなどと同じく現金ではなくクレジットカード上の処理として返金です。
もしすでに不正利用・詐欺に遭った分の金額が引き落としされても、不正利用と認定されたらちゃんと返金されます。
カードの利用状況によっては返金されないこともある
返金される例 |
|
返金されない例 |
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クレジットカードの不正利用・詐欺などにより被害に遭った場合、不正利用がちゃんと証明されたら返金を受けることができます。
しかしクレジットカードの利用状況・その他の社会状況などの場合、必ずしも返金を受けられるとは限りません!
上に返金されない例をあげましたが、多くはカード利用者がクレジットカードを適切に使っていなかったと判断される場合。
- 署名しないままクレジットカードを使っている
- 暗証番号を他カードや通販サイトなどで使いまわしている
などなど、こんな使い方をしていては多くのクレジットカードで補償の対象にはならないと言っていいでしょう。
クレジットカードの返金に関するQ&A
クレジットカードの返金を受けた場合、獲得した還元ポイントはどうなりますか?
返金を受け付けてもらったのに返金が確認できない場合、どうすればいいですか?
お店で返金依頼をしている場合は、カード会社に連絡することになります。
クレジットカードの返金まとめ!
- 返品・キャンセルによる返金はお店に連絡して対応してもらう
- 2重引き落としなどのトラブルはカード会社に連絡して調査してもらう
- 不正利用・詐欺などの犯罪被害の場合はカード会社への連絡&警察へ被害届を提出する
- クレジットカードの返金はカード上の処理として現金ではなく引き落とし口座で行われる
- クレジットカードの返金は締め日・支払日などの処理の関係で多くの場合1ヶ月以上掛かる
- 毎月カード利用明細をチェックして金額が正しいかを確認する
今回はクレジットカードの返金がいつどのような感じで行われるのかをご紹介しました。
返金を受けられる点は現金支払いと同じですが、現金とは違いカード上の処理で引き落とし口座経由で返金が行われます。
クレカは締め日・支払日といった日を挟むため、一旦引き落としされたものの返金は1ヶ月以上は掛かると考えておいたほうがいいでしょう。
商品の返品・キャンセルだけではなく、2重引き落とし・不正利用なども適切に対処すればきちんと返金対象になります。
特に2重引き落とし・不正利用などはとにかく素早く気付いてカード会社に連絡することが重要なので、毎月のカード利用明細は必ず確認するのがおすすめです!