法人税節税の基本の6つの方法から裏ワザ的方法まで徹底解説!

法人経営をしていると、色々な税金がからんできますよね。そのため、税金を支払うためにビジネスをしているのではないかと思うこともあるかもしれません。

そのため、節税をしたい思いはあるかと思いますが、どんな節税方法が良いのかが分かりにくいですよね。

顧問税理士さんによっては、分かりやすく説明してくれなかったり、そもそも節税の提案をしてくれない人もいますもんね。

せっかく利益を出せる経営をしているのであれば、翌期以降にお金を残すためにも有効な節税対策をしていきたいところですよね。

そのために、節税知識の基礎と、優先順位の高い節税方法から簡単にご紹介していきますのでご活用していただければ幸いです。

法人の節税を進める基本方針を解説!

法人経営をしていると、法人税、所得税、住民税など色々な税金がかかってきますよね。

できるだけ節税したいけど、どんな節税方法があるのかが分からずに困っていませんか?

法人で順調に売上が上がり利益も残せているのは良いけど、高額な税金がかかってしまうのはイヤですよね。それならできるだけ節税をしたいところです。

これから、節税にはどんな方法があるのかを紹介していきますね!

節税は利益が出ているからこその悩みなので贅沢な悩みかもしれませんが、税金はどんな用途で使われるか分からないので気持ち良く払う気にはなりにくいですよね。

これから紹介していく節税方法を参考にして、安定した会社経営をしていってください!

taira
taira
本記事を書きましたtairaです。
私は長年税理士事務所に勤めており、沢山の経営者に節税のアドバイスをしてきました。
お金の専門家として仕事をしている私の記事がみなさんの助けになれば嬉しいです!

「お金が外に出ていかない節税」を最優先にしよう!

節税方法内容
役員報酬社長や身内の役員に役員報酬を出す
出張日当出張に行った場合に日当を出す
社宅社長のマンションの家賃を法人経費に計上する

経費とは、売上を上げるための費用のことなので、基本的にはお金が会社の外に出ていくものです。ですが、上記の表のようにお金が外に出ていかない経費が少なからずあるのです。

節税のために経費を使ってもお金が外部に出ていかずに残るわけなのです。節税するのであれば、お金が外に出ていかない節税を最優先すべきですね!

「お金が外に出ていく節税」は二の次にするのが賢い!

節税方法内容
高額な商品を購入車のような高額商品の購入費用を経費計上する
年払いをする月払いのサービスを年払いにする
保険に加入法人名義で保険に加入して保険料を経費計上する

上記の表のようなお金が外に出ていく節税は、お金が外に出ていかない節税の二の次にしましょう。

節税のために経費を使ったとしても、その分現金が外に出ていくわけです。これは当たり前のことのようですが、理解していない方が意外と多いのです。

税金を減らすことを目的に、結局は会社の現金を減らしてしまい資金繰りに困ってしまうという本末転倒な経営状態に陥る行動を取る経営者も少なくありません

本記事で少しでも有利になる節税を知っておくのが良いですよね!

法人税を節税する方法で「お金が出ていかない節税」3つの方法を解説!

お金が出ていかない節税
  1. 役員報酬
  2. 出張日当
  3. 社宅

最優先とすべきお金が出ていかない節税のうち代表的な上記の3つの節税方法について、詳しくお伝えしていきます。

節税するのであればやらない理由がない節税手段ですので、ぜひ参考にしてみてください!

役員報酬で節税

「役員報酬」による節税の特徴
  • 役員報酬額は自由に設定できる!
  • 給与所得控除のおかげで所得税がお得
  • 配偶者を役員にして役員報酬を支給するのも有効
  • 身内を役員にして役員報酬を支給のも有効
  • 所得税、住民税、社会保険料等も意識して総合的に試算すべき

役員報酬」による節税は、節税をするなら最優先で取り組むべきものです。

社長自身や社長の身内を役員にしていれば、役員報酬を支払ったとしても他人にお金が流れていかないわけです。

そして役員報酬には「給与所得控除」があります。給与所得控除とは、給与をもらう人たちの経費扱いとして収入から控除されるものになります。

経費というと基本的にはお金を支出する必要がありますが、給与所得控除では実際に支出はありません。そのため、実際にお金を支出していないのに収入に応じた経費が認められるのです!

役員報酬がサラリーマンの方々の給与と同じ扱いであるため、給与所得控除が適用されます。

役員報酬の注意点
  • 期首から3ヶ月以内に当期の役員報酬を決めないといけない!
  • 毎月決まった日に同じ金額を支払わないといけない!
  • 役員報酬の増減によって社会保険料、所得税、住民税も増減する!

役員報酬は、税金のルールで期首から3ヶ月以内に当期の役員報酬額を決めて、期中は一定額を毎月支払わないといけません。でないと、税金の計算上経費と認められないのです。

そして役員報酬額はいくらでも設定できるのですが、株主総会で決める必要があります。ですが同族会社でしたら自分で決めれるようなものですよね。

ここで更に注意点があります。役員報酬を高額にすれば法人税の節税という目的は果たせます。ですが、社会保険料や個人にかかってくる所得税、住民税も高額になってしまうのです。

役員報酬を運用して節税をした場合は、法人税の節税のみを意識するのではなく、所得税、住民税、社会保険料といった総合的な負担を含めて活用しないと損をしてしまう場合もあります。

便利な制度ですが、その分気を付けないといけない点も多いのでご注意ください。

出張日当で節税

「出張日当」による節税の特徴
  • 「出張旅費規程」の作成が必要
  • 「出張報告書」の作成が必要
  • 日当を払う側(法人)には日当は経費で消費税面でもお得
  • 日当をもらう側(個人)には日当には税金がかからない
  • 日当は高額すぎると税務署から認められない可能性アリ

出張日当」は社長や身内役員しかいなければ社長の身内にしかお金が流れないです。

出張日当を経費にするためには、「出張旅費規程」という出張に行った場合の日当についての会社のルールを書面に残しておかなければなりません。

そして、いつどこにどんな目的で出張に行ったのかが第三者にも分かるように「出張報告書」を残しておきましょう。

この日当の何が良いかというと、日当を支払う側(法人)にとっても日当をもらう側(個人)にとっても良い事尽くしなのです。

日当は会社側からしたら経費になる上に消費税の面でもお得です。そして、日当をもらう側には日当に対して税金も社会保険料もかかりません。ポケットマネーになるということです!

注意すべきこととして、日当は高すぎてもいけませんし、合計額が高額すぎても経費として認められない場合があります。

社宅で節税

「社宅」による節税の特徴
  • 節税したい法人名義で賃貸借契約書が必要
  • 社宅家賃を会社が負担するとしても全額負担は不可能
  • 広すぎたり贅沢すぎたりする場合は社宅と認められない可能性アリ

社長が住んでいるマンションを「社宅」扱いにして、社長が元々負担してる家賃のうち何割かを会社の経費にすると節税になります。

注意点として、社長の住んでいるマンションの契約名義を法人に変える必要があります。

また、マンションがあまりにも広かったり一般的に住むには高級すぎるという場合は社宅として認められにくい場合があります。

ですが、元々社長が支払っていた家賃のうち全額とはいかないまでも何割かを会社の経費にできるわけなのです。

以上のように社宅を活用すれば、新たにお金が出ていくわけでもなく会社も社長も得をする方法ですので効果的な節税手段の一つですよね。

法人税を節税する方法で「お金が出ていく節税」3つの方法を解説!

お金が出ていかない節税対策をしたのであれば、次はお金が出ていく節税を検討しましょう。

これから具体的にお伝えしていく3つの方法については、お金が出ていかない節税と違って節税として活用できるシーンは限られます。

そのため、顧問の税理士さんに相談しながら慎重に活用していきましょう。

高額商品の購入で節税

「高額商品購入」による節税の特徴
  • 節税になるが現金も大きく減る!
  • 購入物によっては期末在庫は当期の経費から外す必要アリ
  • 購入物やサービス、金額によっては資産計上して減価償却が必要

高額の商品やサービスを購入することで大きな経費を作ることができますので、節税になりますよね。

事業に関係があることは大前提ですが、将来的に必要だったり購入する予定があるのであれば、前倒しで節税したい期中に購入しておくのが良いです。

高額は支払いになるわけなので、現金に余裕がないと使えない節税ですので慎重に検討しましょう。

高額商品購入の注意点
  • 期末に売れ残ってしまった分は経費にならない!
  • 減価償却が必要な商品を購入した場合、当期に計上できる経費は意外と少ない!

また、陥りがちな注意点があります。

というのも、多めに仕入れをしたとしても売れ残って期末に在庫として残ってしまう場合があります。その場合は在庫の分は当期の経費から外さないといけません。

仕入れのために現金を支払っているのにもかかわらず、経費としてみなされる分は売上に繋がった仕入れのみなのです。

資産となるような30万円以上のものの場合は、当期に一括で経費計上できずに減価償却をしないといけない場合もあります

結果的に何年かで経費按分しないといけないわけなので当期の経費としては全額経費になるわけではありません。

以上のように、陥りがちな注意点が多いため、高額な支出をともなう場合は事前に顧問の税理士さんに相談しておくのが良いでしょう。

taira
taira
個人的にオススメの高額商品としてベタですが「車」があります。ですが毎年買うわけにはいかないですよね。
ですが毎年使える方法として「広告費」があります。
経費を作るだけでなく、直接的に売上に繋がるものですからオススメですよ!

サービスの年払いで節税

「サービスの年払い」による節税の特徴
  • 年払いといっても1年以内の前払いが限度
  • 期末に年払い分の支払いを済ませる必要アリ
  • 今後も継続的に年払いをしていく必要アリ

家賃やレンタルサーバー代など、毎月払いのあるサービスがありますよね。このようなサービスの年払い分を丸々経費にすることができるのです!

ただ、注意点があります。というのも、年払いということは、将来1年分を前払いするということです。前払いしたものは、基本的には経費に計上することは認められません。

ですが例外的に、年払いをしたタイミングで来期以降の分を含めた年払い分を全額経費にすることができるのです。あくまで経費計上したい期中に年払い分を支払わなくてはいけません。

そして期中といっても、期末に年払いしないといけないことにも要注意です。

期末に年払い分を実際に支払わないといけないわけなので、現金に余裕がないと使えない節税手段になります。年払いてすぐに税金の支払期限も迫ってくるわけなのですから。

現金に余裕があるという制限はありますが、期末になってから節税対応ができるという点では活用しやすいでしょう。

短期前払費用
法人が、前払費用の額で、その支払った日から1年以内に提供を受ける役務に係るものを支払った場合において、その支払った額に相当する金額を継続してその支払った日の属する事業年度の損金の額に算入しているときは、前払費用にかかわらず、その支払時点で損金の額に算入することが認められます。
ただし、借入金を預金、有価証券などに運用する場合のその借入金に係る支払利子のように、収益の計上と対応させる必要があるものについては、たとえ1年以内の短期前払費用であっても、支払時点で損金の額に算入することは認められませんので注意してください。

保険に加入して節税

「保険加入」による節税の特徴
  • 経費になると同時に保険の保障という安心を買える
  • 解約した場合に返戻金でお金がある程度返ってくる商品もある
  • 一昔までは非常に高額な経費を作ることができた
  • バレンタインショックにより節税手段としてはオススメしにくい

法人名義で保険に加入することによって保険料が経費になるので節税になります!

法人での保険ですので個人と比べて保険料は高額になります。もちろん保険による保障があるため安心を買えるということがプラス要素ですよね。

また、返戻金といって解約した場合でもいくらかお金を受け取ることができます。

ですが、2019年2月14日以降は保険料が全額経費に計上できる全損保険の販売が禁止されてしまいました。国の働きかけによるものです。

これを保険業界では日付から「バレンタインショック」と呼んでいます。

保険料が全部経費に計上できるというので、過度な保険会社の営業が国の目にとまってしまったということです。

え!?保険で節税って王道なんじゃないの?」と思っている方がいるかと思いますが、それも過去の話です。

2020年現在では保険料の40%までなら損金扱いにしても良いということでまとまっていますが、節税手段として保険を選ぶ経営者は大きく減ってしまいました。

それでも保険の安心を買った上で保険料の40%が経費になることに魅力を感じるのであれば、節税になりますので検討してみても良いでしょう。

税理士しか知らない裏ワザ的節税方法を解説

「決算月の変更」による節税の特徴
  • 大きな収入が予測できる時に効果大!
  • 大きな収入を翌期分にすることで当期の税金負担が軽減
  • あくまで税金の繰り延べにすぎないので翌期に他の節税対策は必要

ネットが普及した現在では税理士しか知らないような裏ワザ的な節税方法は、なかなかありません。

ですが、専門家でなければ知らない裏ワザ的な節税方法はあります。それは、「決算月の変更」です。

大きな収入が予測できる場合、決算月を早めることによって、大きな収入を翌期の収入にすることができるのです。これによって当期の税金負担は軽くなりますよね。

ですが、大きな収入が翌期分になったわけなので、翌期には他の節税対策が必要になってきます。あくまで税金の先延ばしということです。

保険での節税もそうですが、積立型の保険の場合は満期や解約時にお金が返ってきますがそれは収入扱いとして税金の対象になります。

上記のように、節税と言われながらも税金負担の先延ばしにすぎない方法も多くなります。それ単体では節税にはならず、他の節税手段と組み合わせないといけないわけです。

節税は、ある程度先のことまで考えながら準備して対策すべきということですね。

法人の節税に関する4つのFAQ


ここからは、法人の節税に関する疑問点をQ&A形式で分かりやすくお答えしていきますね!

全額損金の保険商品を知りたい!

残念ながら、無いと思っておいてください!上記の「保険に加入して節税」でお伝えしたように、バレンタインショックのせいで法人保険での全損は基本的に認められなくなってしまいました。

全損保険はできませんが、保険料の40%までは経費になる商品が今後続々と出てくるはずですので楽しみにしておきましょう!

高級車は経費にならないの?

高級車は経費になります!ただ、社用車として認められない場合もあるので要注意です。

例えば、スポーツカーのような走ることが目的の高級車は社用車として認められにくいです。セダンであれば、ベンツやBMWでも認められることが多いです。

セダンであればスポーツカーのような2シートではなく、お客さんを乗せることを目的として使えるわけですし、接待にも使えますよね。

どうしても高級なスポーツカーを経費にしたい場合は、まずはプライベート用の車と使い分けましょう。もちろんプライベート用の車は経費になりません。

そして日時と目的が分かるような運転記録を残すと理想的です。ビジネス用としてしか使用していないことを客観的に証明できる記録を残しましょう。

それでも必ず高級スポーツカーが経費として認められるとは限りません。

100%経費ではなくある程度の割合までしか経費に認められないということもあるでしょう。

以上のことから、高級車は経費として認められます。

ですが、高級スポーツカーのように用途がビジネス用であることを証明しにくい車種であれば経費として認められない場合があることは気を付けておきましょう。

投資商品を購入して資産運用にも節税にも使いたい!

投資信託のような投資商品を購入しても、法人の節税にはなりにくいでしょう。投資信託での利益は例外をのぞき法人税の対象となります。節税効果がはかりにくいです。

そのため、資産運用事業をしている法人でないのならば、節税手段に投資商品を選ぶのは避けるのが無難でしょう。

個人での所得税の節税には使い勝手が良いので検討することをオススメします。

たとえば株式運用での利益に対する所得税は税率が低くて固定なため優遇されています。

不動産購入することで節税になるの?

不動産購入にも様々ありますが、法人名義で自宅マンションを購入する場合でしたら節税になることがあります。法人に購入費用や固定資産税などの費用を払ってもらい、この不動産を社宅扱いにして社長が住むのです。

これによって、不動産の費用はもちろん会社の経費になりますし、社長の毎月の家賃の支出も抑えられるわけです。

ただし、タダで住んでしまったら家賃分のお金をもらっているようなものですから税金が課されてしまいます。

そのため、法人に対してある程度の賃料は支払うようにしましょう。

まとめ

法人の節税についてのまとめ
  • 「お金が出ていかない節税」を最優先に!
  • 「お金が出ていく節税」は二の次!
  • 方法によっては節税ではなく税金の繰り延べに過ぎないものもある!

役員報酬のような「お金が出ていかない節税」を最優先に意識しましょう!お金が出ていく節税」は、優先順位としては二の次にしておきましょう。

節税方法によっては税金の繰り延べに過ぎず節税とは言えないものもありますので、他の節税方法と組み合わせる必要があります。

保険のように何年後かにお金が返ってくることが税金的に負担になることもあるわけです。

誰も未来のことは分かりませんが、あとから後悔しないようにせめて将来のことを予測した上で納得した節税手段を取りましょう!