
自営業・個人事業主の人なら毎年やってくるのが、確定申告です。
何度か経験すると慣れてはくるものですが、複雑な処理などがあって大変ですよね…。
そんな確定申告ですが、現在では申告した所得税をクレジットカードで支払うことができます!
今回はどうやってクレジットカードで納付するのが、領収書はどういう扱いなのか、などなど確定申告にまつわるあれこれをご紹介しますね。
Contents
確定申告とクレジットカードに関する基礎知識を2つの項目でご紹介!
項目 | 内容 |
---|---|
①納税の際の基礎知識 | 確定申告で決まった所得税をクレカで支払う際に知っておきたいことをご紹介します。 |
②利用明細に関する基礎知識 | 確定申告をする際に、クレカで決済した経費などの処理する基礎知識をご紹介します。 |
今回は確定申告とクレジットカードについて、上の2つをご紹介します。
確定申告でクレジットカードが関わるのは、
- 確定申告で決まった税金をクレジットカードで納付する時
- 確定申告でクレカで購入したものを経費処理する時
という納税時・経費処理時の2パターンがありますね。
順番に解説していきますが、上表のリンクをタッチするとそれぞれの解説項目までジャンプするので、必要に応じてそちらも活用してください!
①確定申告で決まった税金をクレジットカードで支払う際の基礎知識!
納付方法 | クレカ納付の対応 | 手数料 | ポイント還元 |
---|---|---|---|
国税クレジットカードお支払サイト | ![]() | 必要 | ![]() |
コンビニ納付 | ![]() | 不要 | ![]() |
窓口納付 | ![]() | 不要 | ![]() |
口座振替 | ![]() | 不要 | ![]() |
最初に触れたように、確定申告で決まった税金はクレジットカードで支払いができます。確定申告の際に支払いするのは主に所得税ですね。
上に税金の主な支払い方法をあげましたが、クレジットカードで支払いするには国税クレジットカードお支払いサイトという納税専用のサイトを利用するしかありません。
このサイトでの納税はネット通販と変わらないくらいの手順で済むので、利用する際に特に迷ったり困ることはないでしょう。
カードブランドはVISA・マスターカード・JCB・AMEXを始めとした、日本で発行されるカードはほぼ支払いに使うことができます。
クレジットカードでの納税は現金と比較すると、
- デメリット:納税の際に手数料が掛かる
- メリット:クレジットカードのポイントが貯まる
というメリット・デメリットがあるので、このあたりをもう少し解説しますね。
- 申告所得税及復興特別所得税
- 消費税及地方消費税
- 法人税
- 法人税(連結納税)
- 地方法人税
- 地方法人税(連結納税)
- 相続税
- 贈与税
- 源泉所得税及復興特別所得税(告知分)
- 源泉所得税(告知分)
- 申告所得税
- 復興特別法人税
- 復興特別法人税(連結納税)
- 消費税
- 酒税
- たばこ税
- たばこ税及たばこ特別税
- 石油税
- 石油石炭税
- 電源開発促進税
- 揮発油税及地方道路税
- 揮発油税及地方揮発油税
- 石油ガス税
- 航空機燃料税
- 登録免許税(告知分)
- 自動車重量税(告知分)
- 印紙税
- 国際観光旅客税
- 国際観光旅客税(告知分)
【デメリット】確定申告で決まった所得税を納付する際に手数料が掛かる
納税額 | 手数料(税抜) | 手数料(税込) |
---|---|---|
1円~10,000円 | 76円 | 83円 |
10,001円~20,000円 | 152円 | 167円 |
20,001円~30,000円 | 228円 | 250円 |
30,001円~40,000円 | 304円 | 334円 |
40,001円~50,000円 | 380円 | 418円 |
以降10,000円を超えるごとに | +76円 | +83円 |
確定申告での所得税をクレカ納税すると、デメリットになるのが手数料です。
国税クレジットカードお支払いサイトで納税する際の手数料は上のような感じで、納税金額が大きくなるにつれて手数料も上がっていきます。
税務署窓口・コンビニレジなどで現金納税する場合は手数料が掛からないので、手数料だけは気になる部分ですよね…。
例えば基本還元率が一般的な0.5%・1.0%のクレカでそれぞれ30,000円の納税をする場合、手数料が税込250円掛かるので、
- 基本還元率0.5%で決済
⇒150ポイント(30,000円の0.5%)<手数料250円 - 基本還元率1.0%で決済
とこのような感じで、ポイント還元率によっては掛かる手数料よりもポイント還元が少なく損になります。
なのでもし手数料が掛かるのが嫌な場合は、税務署やコンビニなどで現金払いしてしまったほうがいいかもしれません。
ですがクレカ払いは自宅で納税が完結するので、多少ポイント還元よりも手数料が掛かったとしてもクレカ払いで済ませるのもアリですね!
【メリット】クレジットカードごとに基本還元率でポイントが貯まる!
カード名 | 年会費 | 基本ポイント還元率 | 特典(一部) | 追加カード | ETCカード | 申込資格 |
---|---|---|---|---|---|---|
アメリカン・エキスプレス ビジネス・ゴールド・カード ![]() 基本還元率:1.0% | 34,100円(税込) | 1.0% |
| 年会費:1枚あたり13,200円(税込) | 年会費:550円(税込) | 20歳以上の法人代表者 |
楽天ビジネスカード![]() 基本還元率:1.0% | 2,200円(税込) ※別途、楽天プレミアムカードの年会費11,000(税込)が必要 | 1.0% |
| – |
| 20歳以上で安定した収入のある法人代表者 |
ANA JCB法人カード (ワイドゴールドカード) ![]() 基本還元率:1.0% | 20,900円(税込) | 1.0% |
| 年会費:1名ごと4,400円(税込) | 年会費無料(複数枚発行可) | 法人または個人事業主 |
確定申告で決まった税金をクレジットカードで支払うメリットは、やはり税金支払いでポイントが貯まること!
所得税などはなかなか高額になるので、得られるポイントも多いですね。
ただデメリットで触れたように、クレカでの支払いには手数料が掛かるので、必ずしも得になるとは限りません。
なのでできるだけ損しない・得するためには、基本還元率1.0%以上のクレジットカードで支払うのがおすすめです。
例えば楽天カードのような高還元率カードもいいですし、上にあげたような基本還元率1.0以上の法人カードを使うのもいいですね。
※おすすめの法人カードについては以下の記事で詳しくご紹介しています。

②確定申告でクレジットカードの利用明細を経費処理する場合の基礎知識!
上では確定申告で決まった税金をクレジットカードで支払う際の情報をご紹介しました。
しかし確定申告でクレカが絡むのは、もう一つ「クレカで決済した経費の処理」があります。
クレジットカードで購入したものには、一般的に領収証は発行されません。
これはクレジットカードで購入したものの代金支払いは、実際には引き落とし日までは行われないため。現金で支払った場合とはちょっと事情が異なるんですね。
このあとはクレジットカードで購入したものの経費処理について、
- クレジットカードで領収証代わりに認められる明細&認められない明細
- 経費で落としたクレジットカードの利用明細を保存しておく期間
とこの2点についてもう少し詳しく触れておきます。
クレジットカードで領収書代わりに認められる明細&認められない明細は?
領収証代わりになる? | 補足 | |
---|---|---|
クレカの利用明細 | ![]() | 通販などの場合は売上確定メールなどでもOK |
請求明細一覧 | ![]() | 事業規模によって使えない場合がある |
確定申告の際に、領収証の代わりとして利用できるものは上の2つがあります。
1つはお店でクレカ決済時にもらえる利用明細、もう一つはクレカのWEB明細などで確認できる請求明細一覧です。
一般的に領収証として認められるものは、
という決まりがあるので、利用明細代わりに使うには上の条件を満たしていなければなりません。
クレカ決済時にもらえる利用明細(ネット・通販の場合は売上確定メールなど)は、上の条件をおおむね満たしていることが多いので領収証代わりに処理できます。
一方で請求明細一覧の場合、そもそも発行したのが購入先ではなくカード会社のため、厳密には領収証代わりとはならない可能性が高いです。
ですが支払った証明ではあるので、消費税の申告が必要ない規模の個人事業主などであれば、請求明細一覧でも確定申告に利用できます。
確定申告で経費処理したクレジットカードの利用明細は5年~7年保管する必要がある
領収証の保存期間 | 領収証以外の書類の 保存期間 | ||
---|---|---|---|
個人 | 白色申告 | 5年 | 7年 |
青色申告 | 7年 | ||
法人 | 7年 |
確定申告で経費の処理に利用したクレカの利用明細は、税法上の理由で上のような期間は保管が必要です。
一部を除いて保存期間は7年と決まっているので、この期間は利用明細をなくさないように保管しておきましょう。
確定申告とクレジットカードのまとめ!
- 確定申告で決まった所得税は専用サイトでのみクレカ決済ができる
- クレジットカードで所得税を支払うには納税額に応じた手数料が掛かる
- 手数料で損しないようにできるだけ基本還元率1.0%以上のクレカで支払うのがおすすめ!
- クレカ決済では領収証が出ないので、利用明細などを活用する
- 確定申告で経費処理した利用明細などはおおむね7年保管が必要
今回は納税する時・経費処理する時の、確定申告とクレジットカードにまつわる基礎知識をご紹介しました。
確定申告で決まった所得税を納税する際は、国税クレジットカードお支払いサイトでのみクレジットカードで支払うことが可能です。
税務署窓口・コンビニなどでの現金払いと違い、クレカ支払いでは手数料が掛かるので、できるだけ損しないように注意しましょう。
ただ自宅で納税が完結しますし、クレジットカードのポイント還元もあるので、総合的に見るとおすすめできる納税方法です!
確定申告でクレカ購入したものを経費処理する際は、領収証代わりになる利用明細などを有効活用しましょう。
経費処理したクレカ利用明細は、税法上のルールにしたがっておおむね7年の保管が必要です。