
クレジットカードは買い物の際に、お店に現金を支払わずに買い物ができます。
買い物のたびに現金で支払ってお釣りをもらうというのは割と面倒ですし、カード決済は便利ですよね。
ですがそんなカード決済は、一体どんな仕組みで成り立っているのでしょうか?
今回はクレジットカードの支払いの仕組みをご紹介します!
Contents
クレジットカードの決済の仕組みを5つの段階で徹底解説!
段階 ↓リンクをタッチで解説へ | 解説 |
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①クレカの支払いの基本 | クレジットカードによる支払いではどのようなことが行われているのか、その仕組みの基本をご紹介します。 |
②クレカの国際ブランド | クレジットカードにはVISA・JCBなどのブランドがあります。このブランドとは何なのかをご紹介します。 |
③クレカの引き落としの仕組み | クレジットカードには締め日・支払日というものがあるのでご紹介します。 |
④クレカの支払いの種類 | クレジットカードにはいくつかの支払い方法があるので、その種類についてご紹介します。 |
⑤クレカで支払いをする際の注意点 | クレジットカードで支払いをする場合、後で困らないために注意しておくことをご紹介します。 |
⑥クレカ支払いのメリット・デメリット | クレジットカードで支払いをする際のメリット・デメリットは何かを消費者目線でご紹介します。 |
今回はクレジットカードの支払いの仕組みについて、上の6つの段階で解説します。
そもそもクレカ決済がどんな仕組みで成り立っているのか、利用する際に注意することはあるのか、などをご紹介するので順番に見ていきましょう!
主にカードを利用して買い物をする人(消費者)目線での解説となります。
また上の表のリンク部分をタッチすると各解説の部分にジャンプするので、そちらも必要に応じて活用してみてください。
①クレジットカードの「信用」による支払いの仕組みを解説!

クレジットカードの支払いの基本的な仕組みは、上のような感じです。
カード利用者・カード加盟店・カード会社の間でやり取りをすることで、
カード利用者 | カードで決済して、そのお金は後日カード会社に支払う |
カード加盟店 (実店舗・ネットショップなど) | カードで買い物された金額をカード会社に請求する |
カード会社 |
|
とこんな風にカード利用者は実際に買い物をするお店ではなくカード会社にだけお金を支払う仕組み。
この仕組みが成立するのは、「信用」があるという前提があるからです。
信用は簡単にいうと「この人は使った分をちゃんと支払える」という意味で、そうでなければお店はクレジットカードで支払ってほしくないですからね。
なのでカード会社はクレジットカードを発行する上で、
- クレジットカード発行時の入会審査
- 毎月遅れることなく支払いができているか
などをチェックすることでカードを持つ人ごとに信用をチェックしています。
この2つについてはこのあともう少し詳しく解説しますね!
クレジットカード会社はカードを発行していい人なのかどうかを入会審査する
チェックされる情報 | 審査の有利不利 | |
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職業 |
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年収 |
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資産 |
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借金 |
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カード会社はカードを使った分をちゃんと支払えるだけの収入などがあるかどうかを審査します。
職業・年収・資産・借金の状況で判断され、上のような感じで一般的に審査されることが多いです。
大企業の正社員・公務員など収入の安定感が抜群の人は特に審査に通りやすく、逆にパート・アルバイト・無職などの人は通りにくい傾向があります。
※審査については以下の記事でもう少し詳しく解説しています。

カード会社に毎月利用した分を支払えないとカードが使えなくなることがある
カード会社の審査に通ればクレジットカードを持つことができますが、無条件で持ち続けられるわけではありません。
毎月カードを利用した分の支払いができなかった場合、カード会社に強制的にカードを止められる可能性があります!
キチンと支払いできることが信用の大前提なので、支払いができないと当然ですが信用が損なわれるということですね…。
②クレジットカードは国際ブランドごとに加盟店で支払いに利用できる!
国際ブランド | 世界シェア | 発行の形態 | 日本で使えるか | 世界で使えるか | 特徴 |
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①VISA![]() | 約56% | 自社ではカード発行しない | ![]() | ![]() |
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②MasterCard (マスターカード) ![]() | 約26% | 自社ではカード発行しない | ![]() | ![]() |
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③JCB![]() | 約1% | 自社・提携カードどちらも発行 | ![]() | ![]() |
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④American Express (アメリカン・エキスプレス) ![]() | 約3% | 自社・提携カードどちらも発行 | ![]() | ![]() |
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⑤Diners Club (ダイナースクラブ) ![]() | 1%未満 | 基本的に自社発行のみ | ![]() | ![]() |
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⑥銀聯(ぎんれん)![]() | 約13% | 自社・提携カードどちらも発行 | ![]() | ![]() (中国国内ではほぼ必須) |
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⑦DISCOVER![]() | 1%未満 | 自社・提携カードどちらも発行 | ![]() | ![]() |
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クレジットカードには、「ブランド」というものがあります。
上に世界で使われている国際ブランドを7つあげましたが、日本で発行・利用できるのは①~⑤が一般的です。
このブランドというのは簡単に言うと決済システムのことで、決済システムを導入した加盟店(店舗・ネットショップなど)なら世界中どこでも支払いができるんですね。
例えば楽天カードの場合だと、

とこのような感じでVISAならVISA加盟店、JCBならJCB加盟店で使えるということです。
どの国際ブランドの加盟店かどうかは、実店舗ならお店のレジなど、ネットショップなら支払い方法紹介のページなどで確認できます。
※国際ブランドについては以下の記事でもご紹介しています。

③クレジットカードの締め日・支払日(引き落とし日)の仕組みを解説!
締め日 | 支払日 (引き落とし日) | |
---|---|---|
どんな日? | カードの利用額を集計する日 | 締め日に集計した金額を支払う日 |
日時はズレることがある? | ズレない | 支払日が土日祝日ならズレる |
クレジットカードには、締め日・支払い日(引き落とし日)というものがあります。
それぞれの意味は上のような感じで、締め日は集計日、支払い日は実際に支払いをする日ということですね。
例えば楽天カードの場合だと、締め日は毎月月末・支払い日は毎月27日となっているので、
- 1月31日の締め日で集計した請求額⇒2月27日に支払い
- 2月28日の締め日で集計した請求額⇒3月27日に支払い
- 3月31日の締め日で集計した請求額⇒4月27日に支払い
とこのような感じで、毎月締め日・支払い日で処理をまとめています。
そのためカード利用者は買い物ごとに現金で支払う手間を省けるというのが大きなメリットです。
※カード会社ごとに締め日・支払い日は違います。それについては以下の記事でご紹介しています。

④クレジットカードの利用額の支払い方法の種類を解説!
支払い方法 | 解説 | 手数料が掛かるか? |
---|---|---|
基本の支払い方 一括払い | 利用額を1回で全て支払う | 掛からない |
2回払い | 利用額を2ヶ月に分けて支払う | 掛からない |
分割払い | 利用額を3回~30回などに分けて支払う | 掛かる |
リボ払い | 利用額に関わらず毎月一定額を支払う | 掛かる |
ボーナス一括払い | 利用額をボーナス時期に1回で支払う (夏・冬) | 掛からない |
ボーナス2回払い | 利用額をボーナス時期2回で支払う (夏・冬) | 掛かる |
クレジットカードは使った分をカード会社に支払いますが、その支払い方法は数種類あります。
カード会社によって異なりますが、おおむね上の6種類の支払い方法を取り扱っている事が多いです。
基本となるのはカードで支払った分を1回で支払う一括払いで、この支払い方法であれば手数料は掛かりません。
また2ヶ月で支払う2回払い・ボーナス月に一括で支払うボーナス一括払いも一般的に手数料不要です。
ただし3回以上の分割払い・リボ払い・ボーナス2回払いは手数料が掛かるので注意しましょう!
⑤クレジットカードで支払いをする場合の3つの注意点!
ここまでクレジットカード決済の仕組み・ブランドの仕組み・支払い回数の仕組みなどをご紹介しました。
ここではそれらを踏まえて、クレジットカードで支払いをする場合に注意したい点を解説します。
上に3つあげたので、順番に見ていきましょう!
カード利用額の支払いは絶対に遅れないようにする
こちらでも少し触れましたが、クレジットカードの支払いは絶対に遅れてはいけません!
遅れてしまうと「この人はちゃんと使った分を支払えない人」とカード会社に不審に思われてしまい、最悪の場合はカード強制解約です。
また支払い遅れの影響はカードの解約だけでなく、実はカードの利用を含む広い意味での借金の取引は信用情報機関というところのに全て記録されています。
信用情報機関名 | 加盟する金融機関・業界など |
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CIC (割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関) |
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JICC |
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JBA (全国銀行協会) |
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上は日本の信用情報機関ですが、クレジットカード会社を含む借金に関わる業界の会社はほぼ全ていずれかの信用情報機関に加盟しています。
カードの支払いが遅れた事実は信用情報機関に加盟していれば他会社でも確認できるので、今後のカード申し込み・借金の申し込みに不利になるんですね。
※支払い遅れなどについては以下の記事でもご紹介しています。

手数料が掛かる支払い方法は極力使わない
クレジットカードの分割払い・リボ払い・ボーナス2回払いは手数料が掛かってしまいます。
これらの支払い方法は場合によっては年率15%程度掛かるなどかなり高いので、
- 10万円を年率15%で1年(12ヶ月)で返済
⇒8,300円の手数料 - 100万円を年率15%で1年(12ヶ月)で返済
⇒83,000円の手数料
計算:日本クレジット協会
と仮に年率15%の手数料が掛かる場合は上のように、買い物した金額より多くの支払いが必要です!
できればこういった手数料が掛かる支払い方法を避けるようにしましょう。
※手数料については以下の記事でもご紹介しています。

カードを不正利用されないように注意する
クレジットカードは常に不正利用の可能性があります。
カードそのものの盗難・紛失、カード情報の流出などがあると、あなたに変わって勝手に買い物されるなどの被害に遭うかもしれません…。
そのための対策として、
- 他人に絶対にカード情報を教えない(パスワードなど)
- カード・銀行口座などでパスワードを使い回ししない
といったところに注意を払うようにしましょう。
またクレジットカードはキチンと使っていれば、仮に不正利用されても補償を受けることができます。
不正利用の補償はおおむね60日以内に気付いてカード会社に申し出ればOKなので、とにかく早く気付くのが重要!
毎月カードの利用明細を確認すれば十分に間に合うので、毎月のチェックを欠かさないようにしましょう。
※不正利用の調べ方・対処法については以下の記事で詳しくご紹介しています。

⑥クレジットカードで支払いをするメリット・デメリットは?
- 買い物のたびに現金で支払いする必要がない
- 国際ブランドの加盟店なら海外でも現金いらずで支払いできる
- 大きな買い物でも分割払いで購入できる
- カードによってポイントが貯まる
- カードによって割引・優待などが受けられる
- カードによって旅行保険などの付帯保険がある
- 手持ちのお金以上の買い物ができてしまう
- 分割払いは手持ちが掛かる
- お金を使っている感覚が薄れる
クレジットカードで支払いをするメリット・デメリットについて上のようにまとめてみました。
メリットとしては現金いらずで国内・海外両方で買い物に使えたりするので、決済の手間がかなり省けます!
またポイント還元がある・割引や優待などの利点もあり、現金で買い物する以上にお得になるのも大きなメリットですね。
デメリットもあり、クレジットカードはカード会社に「一時的に借金」することで手持ちのお金以上の買い物ができてしまいます。
また分割払い・リボ払いなど手数料が掛かる支払い方法は損になるので、使い方は十分に注意したいところ。
総じてメリットがデメリットを大きく上回っていると言えます!

クレジットカードの仕組みに関するまとめ!
- クレカの支払いはカード利用者・カード加盟店・カード会社の3つで成り立つ
- クレジットカードでの支払いはカード利用者の「信用」が重要
- VISA・JCBなどカードの国際ブランドごとに使えるお店が異なる
- クレジットカードは締め日・支払い日(引き落とし日)で処理をまとめている
- カードの支払いは一括払いが基本、分割払い・リボ払いなどは手数料が掛かる
今回はクレジットカードの決済の仕組みについてご紹介しました。
カードでの支払いはカード利用者・カード加盟店・カード会社の3つでやり取りをすることで、現金いらずの決済を導入しています。
カード利用者は毎回現金で支払う必要がないので、かなり支払いの手間を省けるのが大きなメリット!
ただカードで支払うというのはカード会社に対して「一時的に借金」しているのと同じことなので、支払い日に遅れないように注意しましょう。
キチンと使えば便利・お得なので、クレジットカードを賢く使いたいですね!