
個人事業主向けのクレジットカードを作りたい!と思っても、種類がたくさんあってどれを選べば良いのかわからない…。
こういったことでお悩みの個人事業主さまに向けて、この記事では
- 選ぶ際のポイント3つ
- 厳選した7枚のカードを比較
- おすすめのカードを7つの目的別に紹介
などについてお伝えしていきます。
個人事業主向けのカードを作成すれば、個人用と事業用の引き落とし口座を分けられるうえ、経費管理がグン!とラクになります。
さらに各カード毎に付帯する特典やサービスを利用することで、経費削減や時間効率の向上にもつながります。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
Contents
個人事業主向けのクレジットカードを選ぶ際の3つのポイント
- 年会費に見合った付帯サービス・特典内容か?
- ポイント還元率はどのくらいか?
- 審査の通りやすさはどの程度か?
それでは、選ぶ際のポイントについて1つずつ解説していきます。
年会費に見合った付帯サービス・特典内容か?
複数の付帯サービスや特典が付いていても、使わなければ無駄です。
- 本当に必要な付帯サービス・特典なのか?
- 年会費に見合った付帯サービス・特典内容なのか?
今後の経営に有益かどうかを考えたうえで、カードを選ぶようにしましょう。
とりあえず経費管理をラクにする目的のみで作成するなら、年会費負担の低いカードでも十分です。
ポイント還元率はどのくらいか?
標準的な還元率は0.5%。条件によってポイント還元率がアップするカードもあるので、チェックしておきましょう。
個人事業主向けのカードでも、個人カードと同じようにカードの利用によってポイントが貯まります。
貯まったポイントは備品の購入等で使えるため、経費削減につながります。
できるだけポイント還元率の高いカード、または条件によって還元率がアップするカードを選ぶようにしましょう。
審査の通りやすさはどの程度か?
開業したばかりでも作成できる、審査難易度が低い個人事業主向けカードがあります。
開業したばかりなら、こうしたカードを選ぶようにしましょう。まずはカードを作成して、利用実績を積み上げることが大事です。
そうすれば、ワンランク上のカードの審査も通りやすくなります。
すでに開業から数年が経過し実績もあるなら、審査難易度が高いカードも選択肢に含めましょう。
個人事業主向けのクレジットカード全29枚の中から7枚を厳選して比較!
個人事業主向けのクレジットカード全29枚の中から、本当におすすめできるカードは上記7枚です。
それでは、上の表に掲載した7枚カードを目的別に分けて紹介していきます。
【目的別】個人事業主向けのクレジットカードおすすめ7選!
①EX Gold for Biz S(総合的におすすめ!コスパ抜群の個人事業主向けゴールドカード)
項目 | 内容 |
---|---|
年会費 |
|
基本還元率 | 0.6%(ポイント加算分を含む) |
貯まるポイント | 暮らスマイル |
ポイントのカウント方法 | 1,000円につき1スマイル付与 |
ポイントの価値 | 1スマイル=5円 |
カードランク | ゴールド |
特典・サービス |
|
審査難易度 | ★☆☆☆☆ 本人確認資料のみで申し込み可 |
ポイントの交換先 |
|
付帯保険 |
|
追加カード | – |
ETCカード | 年会費無料 |
限度額 | 10万円~300万円 |
電子マネー機能 | – |
国際ブランド | ![]() ![]() |
申込資格 | 個人事業主 |
EX Gold for Biz Sは年会費負担が少ないのに、ビジネス関連の付帯サービスが豊富なゴールドランクカードです。
「海外出張時に役立つ優待特典」「国内・海外で利用するレストランの割引」「会計処理がラクになる会計ソフト「freee(フリー)」の優待割引」など、ビジネス面をサポートする特典が満載です。
また、空港ラウンジを無料利用できる点も魅力!
国内32空港と韓国の仁川(インチョン)国際空港、ハワイ・ホノルル ダニエル・K・イノウエ国際空港のラウンジを無料利用できます。
ポイント還元率は、年間利用累計額に応じてポイントの倍率がアップします。
年間利用累計額 | 翌年のクラステージ | 還元率/加算倍率 |
---|---|---|
50万円未満 | ノーマルステージ | 0.6%(1.2倍) |
50万円以上 | ステージ50 | 0.75%(1.7倍) |
100万円以上 | ボーナス100 | 0.85%(1.9倍) |
200万円以上 | ステージ200 | 1.1%(2.2倍) |
EX Gold for Biz Sはゴールドカードのため、年間利用累計額が50万円未満のノーマルステージでも、ポイント20%加算(+0.1%)があります。
なので、基本ポイント還元率は0.6%。
年間200万円以上の利用があれば、還元率が1.1%にまで跳ね上がります。
申し込みは本人確認資料のみ。審査難易度も高くありません。
たとえ空港ラウンジを利用しなかったとしても、年会費のもとが十分取れるコスパ抜群のカードです。
②セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード(WEB系の仕事に関わる個人事業主ならコレ!
項目 | 内容 |
---|---|
年会費 | 1,100円(税込) |
基本還元率 | 0.5% |
貯まるポイント | 永久不滅ポイント |
ポイントのカウント方法 | 1,000円につき1pt付与(月間利用合計額) |
ポイントの価値 | 1pt=5円 |
カードランク | 一般 |
特典・サービス |
|
審査難易度 | ★☆☆☆☆ 本人確認資料のみで申し込み可 |
ポイントの交換先 |
|
付帯保険 |
|
追加カード | 4枚まで年会費 永年無料 |
ETCカード | 年会費無料 |
限度額 | 審査による |
電子マネー機能 | – |
国際ブランド | ![]() |
申込資格 | 満20歳以上の個人事業主 |
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは、WEB系の仕事に関わる個人事業主にメリットの多いクレジットカードです。
たとえば、Xサーバーの初期設定費用3,300円が無料。
ヤフービジネスサービス、クラウドワークス、aws(アマゾン ウェブ サービス)などでカード利用すると、ポイントが通常の4倍などの限定サービスがあります。
基本ポイント還元率が0.5%でも、上記のようなサービスを利用することでお得さが増します。
また、従業員用カードとして、追加カードを4枚まで年会費永年無料で作成できる点も魅力的。
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの公式HPを見る
③JCB CARD Biz(Amazonの利用が多い個人事業主ならコレ!)
項目 | 内容 |
---|---|
年会費 |
|
基本還元率 | 0.5% |
貯まるポイント | OkiDokiポイント |
ポイントのカウント方法 | 1,000円につき1pt付与(月間利用合計額) |
ポイントの価値 | 1pt=5円 |
カードランク | 一般 |
特典・サービス |
|
審査難易度 | ★☆☆☆☆ 本人確認資料のみで作成可 |
ポイントの交換先 |
|
付帯保険 |
|
追加カード | – |
ETCカード | 年会費無料 |
限度額 | 10万~100万円 |
電子マネー機能 | QUICPay |
国際ブランド | ![]() |
申込資格 | 20歳以上の個人事業主 |
JCB CARD Bizは、国際ブランドJCBが直接発行する個人事業主向けのクレジットカードです。
特徴的なのは、Amazonで利用するとポイントが3倍に跳ね上がるところ。
WEB明細サービス「MyJチェック」に登録後、JCBが運営するポイント優待サイト「Oki Dokiランド」経由でAmazonの買い物をするとOkiDokiポイントが3倍になります。
Amazonには事業に必要な備品や書籍などが豊富です。
カード決済でポイントがお得に貯まるので、Amazonを多く利用する個人事業主の方におすすめ!
また、カード利用で貯まったOkiDokiポイントは「1pt=3.5円」として、Amazonの買い物に直接使うことができます。
④NTTファイナンスBizカード(年会費無料の個人事業主向けカードならコレ!)
項目 | 内容 |
---|---|
年会費 |
|
基本還元率 | 1.0% |
貯まるポイント | NTTポイント |
ポイントのカウント方法 | 1,000円につき10pt付与 |
ポイントの価値 | 1pt=1円 |
カードランク | 一般 |
特典・サービス |
|
審査難易度 | ★☆☆☆☆ 本人確認書類のみで作成可 |
ポイントの交換先 |
|
付帯保険 |
|
追加カード | 年会費無料 |
ETCカード | 年会費:1枚あたり550円(税込) |
限度額 | 審査による |
電子マネー機能 | – |
国際ブランド | ![]() |
申込資格 |
|
NTTファイナンスBizカードは、個人事業主向けカードとしては珍しい年会費無料のクレジットカードです。
しかも、ポイント還元率は1.0%の高還元。
ただし、1,000円につき10ptの付与なので、ポイントの取りこぼしが出てくるデメリットがあります。
ビジネス関連のサービスは、少ないながらも独自のサービスが魅力的。
事業費とそれ以外の費用を分けて編集・管理できる「WEB明細編集サービス」や、カード利用確定時にメールで通知してくれる「利用通知サービス」などBizカード独自のサービスがあります。
また、法人や個人事業主だけが利用できるAmazonのサービス「Amazon Business」へのアカウント登録が無料かつ簡単に行えます。
「Amazon Business」では、ビジネス向けの特別価格や数量割引が多数の商品に適用されています。
ITから清掃用品、オフィス用品から飲食店の消耗品まで、事業用アイテムをネットからスムーズに購入できます。
⑤楽天ビジネスカード(楽天ユーザー&海外の空港ラウンジを無料利用したいならコレ!)
項目 | 内容 |
---|---|
年会費 |
|
基本還元率 | 1.0% |
貯まるポイント | 楽天ポイント |
ポイントのカウント方法 | 100円につき1pt付与 |
ポイントの価値 | 1pt=1円 |
カードランク | ゴールド |
特典・サービス |
|
審査難易度 | ★★☆☆☆ 楽天プレミアムカードの子カードとして作成できる |
ポイントの交換先 |
|
付帯保険 |
|
追加カード | – |
ETCカード |
|
限度額 |
|
電子マネー機能 | 楽天Edy |
国際ブランド | ![]() |
申込資格 | 20歳以上で安定した収入のある個人事業主 |
楽天ビジネスカードは、楽天プレミアムカード(個人用の上位ランクカード)の子カードとして申し込める追加カードです。
このカードを持つメリットは、主に5つあります。
- 楽天プレミアムカードの特典をビジネスカードでも利用できる
- ビジネスカードで得たポイントを個人用の楽天ポイント残高に入れられる
- ビジネス関連のサービスが付帯する
- 引き落とし口座を個人用と事業用で分けられる
- 楽天市場で利用するとポイントが最大5倍に
楽天プレミアムカードの特典には、世界1,300カ所以上の空港ラウンジが利用できる会員制サービス「プライオリティ・パス」の会員カードの無料発行
国内の主要空港32ヶ所のラウンジを無料利用
ニューヨーク・ホノルル・パリ・ミラノ・上海など世界38拠点にて、カード紛失・盗難時の案内、現地情報の紹介、レストランやオプショナルツアーの予約や手配などを承るトラベルデスク
などがあります。
ビジネス関連のサービスは、Visaビジネスオファーが付帯。
ホテルの宿泊やオフィス用品の購入、ハイヤーや通信サービスなど、ビジネスに欠かせない各種サービスを優待特典で利用できます。
⑥アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドカード(ステータスの高さ・付帯サービスの充実を求めるならコレ!)
項目 | 内容 |
---|---|
年会費 | 34,100円(税込) |
基本還元率 |
|
貯まるポイント | メンバーシップ・リワード |
ポイントのカウント方法 | 100円の利用ごと1pt付与 |
ポイントの価値 |
|
カードランク | ゴールド |
特典・サービス |
|
審査難易度 | ★★☆☆☆ 本人確認書類のみで作成可 |
付帯保険 |
|
追加カード | 年会費:1枚あたり13,200円(税込) |
ETCカード | 年会費:550円(税込) |
限度額 | 審査による |
電子マネー機能 | – |
国際ブランド | ![]() |
申込資格 | 20歳以上の法人代表者 |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードは、ステータスの高さと特典・付帯サービスの豊富さが魅力の個人事業主向けカードです。
接待の際に利用すれば、周囲から「おっ!」と一目置かれ、信用度も高まります。
付帯サービス・特典においては、国内・海外の空港利用時に役立つものが豊富にあります。
国内空港のラウンジにおいては、同伴者1名まで無料利用できるので、スタッフと一緒に空港を利用する方にメリットがあります。
しかし、年会費が34,100円…。ちょっと高額かな?と思われるでしょう。でも、年会費は経費として落とせます。
クレジットカードの年会費は必要経費なのです。
カードの利用で貯まるポイントは、メンバーシップ・リワード・プラス(年間参加費3300円)に登録することで1ptの価値がアップします。
- 登録時のポイントの価値:1pt=0.5〜1円分
- 未登録時のポイントの価値:1pt=0.3円分
メンバーシップ・リワード・プラスに登録した場合、ポイントの有効期限も無期限になります。
そして、ポイントの価値が一番高くなるのは航空会社でポイントを利用た場合(1pt=1円)です。
なので、空港を利用する方は、年間参加費3300円がかかってもメンバーシップ・リワード・プラスに登録したほうがお得です。
⑦セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード(個人事業主向けプラチナランクカードを作りたいならコレ!)
項目 | 内容 |
---|---|
年会費 |
|
基本還元率 | 0.5% |
貯まるポイント | 永久不滅ポイント |
ポイントのカウント方法 | 1,000円ごと1pt付与(月間利用合計額) |
ポイントの価値 | 1pt=5円 |
カードランク | プラチナ |
特典・サービス |
|
審査難易度 | ★★☆☆☆ インビテーション不要で作成可 |
付帯保険 |
|
追加カード | 年会費:3,000円(4枚まで作成可) |
ETCカード | 5枚まで無料発行 |
限度額 | 審査による |
電子マネー機能 | – |
国際ブランド | ![]() |
申込資格 | 個人事業主 |
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレスカードは、開業したばかりの個人事業主でも申し込める、プラチナランクのビジネスカードです。
プラチナカードなのに、年会費は22,000円(税込)と格安。さらに、年間200万円以上の利用で年会費が半額の11,000円になります。(激安!)
最大の魅力は、やっぱりプラチナランクの豪華特典・サービスが付帯するところ。
- 国内主要空港32ヶ所のラウンジを無料利用
- 世界1,300カ所以上の空港ラウンジが利用できる「プライオリティ・パス」の無料発行
- JALマイルがザクザク貯まる「SAISON MILE CLUB」の年会費が無料
- 24時間365日、秘書のように扱えるカードデスクサービス
などなど。プラチナランクの特典・サービスが付帯します。
個人事業主用と個人用のクレジットカードを分けるメリット・デメリット!
- 経費の管理がラクになる
- 事業支出と個人支出を分けられる
- 支払いを先に伸ばせる
- ビジネス関連の付帯サービスを利用できる
- カードの利用でポイントが貯まる
- 個人カードより審査が厳しい
- 年会費の負担が必要
- 持ち歩くカードが増える
個人事業主向けのクレジットカードは、年会費負担のかかるカードがほとんど。
また、審査は個人カードよりも厳しくなっています。
こうしたデメリットがありますが、個人事業主用と個人用のクレジットカードを分けることで、経費管理がグン!とラクになります。
経費管理がラクになれば本業に集中できるので、業績アップにもつながります。
個人事業主向けのクレジットカードの審査を通りやすくする3つのポイント!
- 開業届を出す
- 固定電話を引く
- 複数枚のカードを申込まない
個人事業主向けのクレジットカードは、個人の信用を重要視されます。
そのため、まずは事業を行っている実態を証明できる開業届を出すこと。
そして、固定電話を引いておくこと。固定電話の有無も、審査に影響する可能性があるためです。
また、一度に複数枚のクレジットカードを申し込むと審査に落ちることがあります。
これは、一度に複数枚のカードを申し込む人は「金銭的に困っている状況」と思われてしまうからです。
以上のことに気をつけて、申し込みしてみましょう。
個人事業主向けクレジットカードに関するQ&A
それでは最後に、個人事業主向けクレジットカードに関する疑問にお答えしていきます。
個人事業主向けクレジットカードで支払った代金の仕訳方法は?
白色申告
収入 | 支出 | |
---|---|---|
7月3日 | 消耗品費 5,000円 |
青色申告(事業用の口座から引き落としの場合)
借方 | 貸方 | |
---|---|---|
7月3日 | 消耗品費 5,000円 | 未払金 5,000円 |
8月10日 | 未払金 5,000円 | 普通預金 5,000円 |
購入時には「未払金」として処理。代金が口座から引き落されたときに、もう一度記帳します。
個人事業主向けのクレジットカードで得たポイントの仕訳方法は?
- ポイントを収入と考え、ポイント使用時に雑収入として記帳する
- ポイントを値引きと考え、カード利用時にポイント分を差し引いた金額を記帳する
ポイント使用時に雑収入として記帳するほうがラクなので、こちらの方法をおすすめします。
ただし、最初に触れたようにポイントの処理について明確な決まりはありません。不明な点があれば、まずは税理士に相談しましょう。
個人事業主向けのクレジットカードの名義は、屋号にできるのでしょうか?
カード券面に屋号プラス個人名を刻印するカードもありますが、あくまで名義は個人です。
そのため支払い時のサインも、個人名で行います。
個人事業主向けの楽天カードで、年会費無料のカードはありませんか?
楽天カードで個人事業主向けのカードを作るなら、楽天プレミアムカードとセットで申し込める「楽天ビジネスカード」(年会費2,200円)を作成しましょう。
フリーランスでも個人事業主向けカードを作成できますか?
申込資格にフリーランスと記載がなくても、個人事業主という記載があるカードなら問題ありません。
個人事業主向けクレジットカードまとめ
- 年会費に見合った付帯サービス・特典内容のカードを選ぶ
- ポイント還元率の高いカードを選ぶ
- 審査の通りやすさを考慮してカードを選ぶ
個人事業主向けクレジットカードのおすすめを紹介してきました。
個人事業主向けのカードは、上記3つの点をおさえて選ぶことが大事です。
ただ、クレジットカードは1枚作成したら終わり。ということはありません。
実績を積めば2枚目のカードや上位ランクのカードも作成できます。
なので、まずは「これが良さそう!」と思ったカードから申し込んでみましょう。